毘沙門天の妙善寺
小江戸七福神めぐりをする際に、最初の寺となるのは、川越の駅から一番近くで参拝がしやすく、毘沙門天が祀られている妙善寺になります。
妙善寺は、寛永時代に仙波中院の尊能法印が、自身の父母を供養するために創建した天台宗のお寺で、道人山三心院という別名も持っています。
道人山三心院も妙善寺という名称も、この尊能法印が供養した父と母の法名をとって付けられたものであるといわれています。
妙善寺は、川越大火の際には一旦は焼失してしまっているのですが、その後檀家の人たちが力を合わせて、現在のようにお寺を再建したのです。
妙善寺の本尊は、創建時には薬師如来が祀られていましたが、現在は不動明王が祀られていて、その脇に阿弥陀如来や観世音菩薩と一緒に毘沙門天も祀られているのを見ることができます。
妙善寺で現在祀られている毘沙門天は、仏教の守護神として知られ、その別名を多聞天といいます。
毘沙門天は、鎧と兜といういでたちをしていて、右手で持っている鉾で邪気を祓って、左手で持っている宝塔でたくさんの宝物を庶民に与えて福を授けるといわれているのです。
毘沙門天は、庶民にとって財産という物の形での福を与え、邪気や魔を祓うところから人の内面に勇気を持たせ、決断力を与えるという心という形での福も同時に与える神とされています。
妙善寺の境内には、江戸時代からある石造りの地蔵尊と並んで、川越を代表する名物であるサツマイモを祀った、サツマイモ地蔵尊があり、毎年10月のサツマイモの日になると、このサツマイモ地蔵尊の前で、大々的なイモ供養の行事が行われます。
川越の七福神は、同じ七種類である秋の七草めぐりの割り当てがされていますが、この妙善寺の花は、美人の花言葉を持った女郎花(おみなえし)です。
毘沙門天の鎧と兜に身を包まれた姿とは対照的に、女郎花のオミナは女性を表す優しい意味を持っていて、女郎花の根は漢方薬にも使われる大変効能がある根とされています。





